名前は良く聞くければどフォニックスってなに?どんな効果があるのかな?
子どもの英語教育に興味のある親御さんはフォニックスという言葉をよく聞くと思います。
まずフォニックスとはアルファベットの音とつづりのルール( 規則性)を学ぶ英語学習方法です。英語の単語は複雑なルールで構成されているため英語圏の子どもたちも日本人がひらがなを学ぶように、フォニックスのルールを使って正しいつづりや読み方を学びます。フォニックスのルールを学ぶことで初めて出あう単語もすらすら読めるようになります。
フォニックスを学ぶ際のとても重要なこと
まずはじめにフォニックスのルールを学ぶ前にとても大切なこと、アルファベットの音を学びます。こちらはフォニックスと言うよりもフォネムス(音素)の学びです。
アルファベットの音の学びと同時に形を学ぶことも重要です。アルファベット26文字には42~44の音があるといわれているので、この音と小文字の形を学ぶことから始めます。
Preschoolに通う子どもたちもアルファベットの音を毎回楽しくリピートしながら学んでいます。子どもたちは歌を歌うように繰り返しリピートすることで英語の音とリズムを身に着けていきます。
こちらの記事に動画を載せています。
アルファベットは小文字が大事。小文字を優先する理由
フォニックスの学びを見据えてアルファベットをの音を学ぶ際、大文字ではなく小文字を優先して覚えます。
理由は英語の文章はほとんどが小文字で書かれています。文章の最初の文字はすべて大文字、固有名はは大文字で始まるなど大文字を使う場所は、限られています。
大文字は左右対称ではっきりとした形のものが多く子供にとっては特徴を覚えやすい性質がありますが、小文字は、左右対称ではなかったり、点があったりと複雑な形をしているので、大文字を覚えてから小文字を覚えようとすると難しく感じてしまいます。
アルファベット読み(名前)とフォニックス読み(音)の違い
音をあらわす文字という点ではアルファベットはひらがなやカタカナと同じです。
アルファベットがひらがなやカタカナと大きく違うところは、名前と音があることです。
英語の「a・b・c」、アルファベット読みは、「エー・ビー・シー」、フォニックス読みは「ア・ブ・ク」アルファベット読みはアルファベットの名前、フォニックス読みはアルファベットの音ということです。
例えばcatという単語をアルファベット読みすると「シー・エイ・ティー」となりフォニックス読みすると「ク」「ア」「ト」となりつなげてキャットと読みます。
子どもたちが文字の名前を最初に習うと、単語を読むときに文字の名前を最初に思い浮かべます。しかし実際に英単語をに読むときは文字の音を使います。
小文字の音と形をひとつひとつ学んでいけば英語の単語を自信をもって読み書くことができるようになります。
フォニックス学習の役割
英語の音とその音に対する知識があれば子供たちは、初めて出会う単語を読んだり書いたりすることができるようになります。また単語に含まれる音を聞き分けてその単語のつづりをかけるようにもなります。
ただし英語の構成要素は複雑でさらにいくつかのルールを学ぶ必要があります。
フォニックスはこのような複雑な音と文字の関係のルールを学ぶことで正しい音やつづりをきちんと理解しより簡単に使うことができるようになるのです。
フォニックスの種類
フォニックスには、 アナリティックフォニックスとシンセティックフォニックスの 大まかにわかて2つの種類があります。
- アナリティックフォニックス(analytic phonics)
- シンセティックフォニックス(synthetic phonics)
アナリティックフォニックス(analytic phonics)
単語を理解したあとに文字と音との関係を教えていく方法
apple の a bee の b cat の c など単語の文字を切り取り理解していく方法(単語を分解し分析する)
英語を第二外国語として学ぶ日本人にとっては単語ありきの学習方法だと読み書きを習得するのに少し難しい感じます。
mpi松香フォニックスなどが有名です。
シンセティックフォニックス(synthetic phonics)
「シンセティック・フォニックス」では、初めからひとつひとつの文字に対応する音を理解し、それぞれの文字を組み合わせて単語を学んでいくので英語が初めての子どもでもわかりやすいです。
イギリスの多くの小学校で採用されているJolly Phonicsが代表的なもので、私の英語教室でも英語の読み書き指導で使っています。
英語指導ベテランの外国人講師たちもシンセティックフォニックス推しです。
Jolly Phonicsに関してはまた別の記事で紹介します。
何歳くらいまでにフォニックスを習い始めるべき?
母語が発達し日本語の音がチューニングされる7歳位までに英語の音を習得するのがおすすめなので、できれば小学校入学前までに英語の音やフォニックスの基礎を学ぶことをお勧めします。
また、小学生になってからは学習スピードが上がります。経験とともに倫理的思考も発達します。音の学びは年齢が小さいほど有利ですが、何歳になっても遅すぎるということはありません。
アナリティックとシンセティックどちらが良いということではなく、発達段階と習熟度を考慮したうえでその子供の特性に合ったアプローチが良いと考えます。
アウトプットも忘れずに
フォニックスを使って読み書きを習得することも大切ですが、英語の単語やフレーズのリピート練習や自分で考えた英文をアウトプットしなければ英語を話せるようにはなりません。
小さい子どもが英語を学ぶときには、まずは楽しく英語好きになるような工夫が必要です。
フォニックスで読み書きを習得し、英語でコミュニケーションできるようになることを目標に最初は少しずつ基礎を積み重ねていくことが大切です。
【フォニックスの基本】3文字単語の練習動画
まとめ
英語の発音がきれいになる
英語には日本語には無い特殊な音があります。その音を子供のころに習得できれば記憶に定着し、大人になってからもきれいな発音で英語を話すことができるようになります。
英語の読み書きができるようになる
フォニックスを体系的に学べば初めて出会う単語を読んだり、初めて聞く単語を書くことができるようになります。子どもたちは単語の意味が分からなくても読めるととても嬉しく自信につながります。
リスニング・スピーキングの力がつく
正しい発音がききとれるようになるので、リスニング力も飛躍的に向上し、自信をもって英語をアウトプットするスピーキング力のレベルアップにもつながります。
英語好きになり、未来の可能性が広がる
フォニックスが理解できると英語を読める・書ける・聞ける・話せるようになり英語が得意になっていきます。英語好きになると視野も世界へ広がりグローバル社会で活躍できるような人材に育っていきます。