「センサリープレイ」って聞いたことありますか?
センサリーは、感覚という意味。触覚、味覚、嗅覚、聴覚、視覚などの五感を刺激する遊びを「センサリープレイ」感覚あそびと言います。
こんにちは、Tamakiです。海外では赤ちゃんが様々な素材の質感や臭いに触れながら感覚・知覚を育てていく sensory play が人気です。私のプリスクールでもよく五感を刺激する遊びをクラスで取り入れています。
sensory play(センサリープレイ)とは?
sensory playは、sensory(感覚) + play(遊び)。
子どもがセンサリープレイで遊ぶと、 触覚、味覚、嗅覚、聴覚、視覚 などの五感に刺激を与えながら、感覚や知覚が育ちます。
同時に、掴む、握る、混ぜる、移す、分ける、など、指先の細かい筋肉を動かすことで脳にも刺激を与えます。遊び方や素材によっては洋服や周りがぐちゃぐちゃに汚れてしまうためMessy Play(ごちゃまぜ遊び)という別名もあります。
センサリープレイには子どもたちが大好きな楽しい遊びがたくさんあります。自分の手を使って探求し、学び、さまざまな質感や素材を体験する遊びのスタイルです。遊びをベースにした学習で、子どもたちは自分のペースで学びます。
sensory play(センサリープレイ) で子どもは何を学ぶのか
センサリープレイ で、子どもたちは、以下のような遊びに取り組みます。
- 一人遊びに取り組む
- 算数のコンセプトを学ぶ(容量を図る)
- 想像しながら遊ぶ(ごっこ遊び)
- 生活するうえで必要なスキルを学ぶ(注ぐ、すくう、移す)
- 指先の細かい運動(筋肉の発達)
- 感覚学習
- 自分をコントロールすることを学ぶ
このように自分に興味のあることを探究し五感をフル稼働させ人生で必要な様々なスキルを学びます。
センサリープレイは、 手先の器用さ、問題解決能力、数学と科学の基礎概念、言語と語彙、社会性と情動のスキルなどを身につけるのに役立ちます
なぜ sensory play(センサリープレイ) は重要なのか
子どもたちは五感を使っているときに非常によく学ぶことができるからです。
子どもたちは、見て触って口に入れて自分の周りの世界を理解します。
赤ちゃんが目についたものをなんでも口にいれるのは、「これは何だろう?」とその物を見て触ってなめて確認して学んでいるのです。
大人と一緒に五感を使った遊び、センサリーアクティビティをすることで、子どもが最も理解しやすい方法でさまざまな感触や素材、特性について学ぶことができます。
おもちゃと sensory play(センサリープレイ) の違いは?
おもちゃ遊び
おもちゃは、センサリープレイとは違い洋服が汚れないメリットはあります。おもちゃは子供にとって楽しいものですが、使用目的や機能が限定されているため決まった遊びかたしかできない場合があります。
sensory play(センサリープレイ)
お米やパスタ、スライム、ねんどなどの素材を使った感覚的な遊びは、子供たちが自分で考えて遊ぶことを学び、注意力を高め、問題解決の機会を与え、自信と自尊心を育むのに役立ちます。
また、測る、注ぐ、実験するなどの実生活に必要なスキルを学ぶことができます。
幼い子供たちにとって、遊ぶことは学ぶことなのです。遊ぶことは彼らの仕事です。
sensory play(センサリープレイ) のメリット8選
感覚あそびは子どもたちの興味を引き、将来必要な実践的なスキルを磨くために役立ちます。
では実際にどのような効果があるのでしょうか。ここでは8種類のメリットを例と一緒にご紹介します。
1.Cognitive Development 認知発達を促す
子どもが考え・探求・解決する力、認知発達を促します。子どもが自分で考え問題解決する機会を与えます。
問題解決する方法を学ぶたびに、子どもの脳は発達し徐々に自信がつき、将来的にはより複雑な問題を解決できるようになります。
例えば:
- 絵の具の色をどうやって混ぜ合わせるか
- 砂やブロックを使って好きな形を作ることができるか
- 見慣れない道具をどうやって使うか。
2.Math Skills 算数の概念を学ぶ
数を数えたりはかったりする活動は、将来学ぶ算数の基礎となります。形を認識したり、マッチングの→ふぇん集をしたり、物を比較することで繰り返しのパターンを認識するあそびは、数を学ぶ最初のステップとなります。
例えば:
- 米や豆を容器にいれてスプーンですくってカウンティング
- 小麦粉の重さをはかる
- 水や泡などの重さや量を肌で感じて違いを学ぶ
3.Science 科学の基礎を築く
子どもの科学的好奇心と発達を促します。遊びを通して、物理的性質、化学反応、実験、予測の立て方、結果の観察の仕方など、科学の基礎を学ぶことができます。
例えば:
- 重曹と酢を使って泡のブクブクを発生させ、マグマにみたてた火山の実験
- スライムあそび(片栗粉…大さじ2、水…200cc、砂糖…大さじ1 中火で煮ると出来上がり)
4.Social Development 社会性の発達
お友達と一緒に感覚あそびをすることで、人とのつながりや仲良く遊ぶことを学びます。道具や遊ぶ場所を一緒に共有すること、順番待ちをすること、交渉することを学びます。
例えば:
- 砂場での遊び
- 「かして」「どうぞ」などの道具の貸し借り
- 次は自分が使いたいと順番待ちの交渉をする
5.Responsibility 責任感を学ぶ
子どもたちが自立し、責任をもって成長するためには、一定のルールを学び、指示通りに行動することも必要です。
楽しく遊んだ後にはお片付けも必要なことを学びます。
例えば:
- あそびのセッティングや準備を一緒にする
- クリーンアップ、お片付けを一緒にする
6・Fine Motor Skills 手指の細かい動き
センサリープレイでは、子どもの手指の細かい運動能力が促進されます。
手首、手、指の筋肉を使って物を握ったり、すくったり、注いだり、つまんだりすることで、反射神経、握力、手先の器用さ、つまみ方など、子どもの身体的な発達を促進します。これらの細かい運動能力は、将来的に鉛筆を握る力や書く力の基礎となります。
例えば:
- 粘土あそび
- ピンセットやトングを使って物をつかむ遊び
- ヒモ通し
7.Creativity 創造性を育む
アート作品を作るときに材料を決めずに自分で材料を選んで仕上げたり、画用紙に好きな絵を描くなど、台本のあるストーリーや決まりが無い自由な制作活動は、子どもの創造性を育みます。
自由に創作することで、柔軟な思考力、問題解決力、自ら考える力を育みます。
例えば:
- 画用紙と絵具、クレヨン、色鉛筆、マーカーなどを準備して子供の好きなように描かせる。
- 画用紙とスパンコールやシールなど色々な種類のアート材料を用意して自由にデコレーションさせる
- テーマを出して自由に創作させてもOK
8.Language Skills 言語能力の育成
センサリープレイを通して言語の発達も促します。子どもが遊んでいるときに、何をしているのか行動をせつめいしながらコミュニケーションをとります。
色、温度、質感、重さ、形、匂い、硬さ、パターン、音など、これらの言葉の意味を実際に五感を使って体験することで、理解を深めることができます。
例えば:
- “How does it feel?” これを触ってどんな感じ?と感触を聞く
- Squishyぐにゃぐにゃ, bumpyでこぼこ, smoothつるつる, stickyべたべた, cold冷たいなど物を表現する単語を学ぶ
- Let’s mix it! 混ぜてみよう!など動作と言葉が一致することで記憶に残る
sensory play(センサリープレイ) 遊び紹介
Ramps and Cars
必要な材料
- ダンボール製スロープ3個
- アルミホイル
- 紙やすり
- プチプチ
- ミニカーやおもちゃのトラック
遊び方
- アルミホイル、紙やすり、プチプチ、段ボールなど様々な素材で覆われた段ボール製スロープの表面を触らせ、滑らか、荒い、でこぼこ、しわがある、滑りやすいなどの説明をします。
- 車をテストして、それぞれの表面でどれだけうまく転がるかを確認する。fast、slow、quicklyなどの単語を使う。
- 時間が許せば、スロープの高さを変えて、再び車をテストする。
*子供たちが様々な素材を触って感じ、素材の違いがスピードにどのように影響するかを見る(原因と結果)
* センサリープレイ(感覚的遊び)とクリティカルシンキング(批判的な思考)のアクティビティです。
Texture Egg Hunt
必要な材料
- バスケット
- プラスチックエッグ
- ポンポン
- ボタン
- ラメ
- 好きな素材
プラスチックエッグを色々な素材で覆います。
ポンポンやボタン、ラメなど違った素材で覆われた卵は、触ったときにの感触も違います。
遊び方
- 色々な素材で覆われたテクスチャーエッグを部屋の中に隠す
- 子どもに写真を見せて、卵を探してもらう。
- すべての卵が見つかったら、子供たちに写真との照合をさせる
- 子供たちに卵を触らせてどんな感覚か表現させる
子供が集中して楽しめるsensory play(センサリープレイ) は、家の中の身近なものを使って簡単に遊べます。是非ご自宅での遊びの中に取り入れて、パパやママも創造的な感覚あそびをお子さんと一緒に楽しみましょう。
遊び方のアイデアはこちらの記事でも開設しています。