【幼児向け】簡単な体を動かす英語ゲーム　おすすめ5選【練習動画付】

体を動かしながら英語を学ぶ「TPR」とは

「トータル・フィジカル・レスポンス（Total Physical Response）」、略して「TPR」は、生徒に静かにじっとしていることを求めず、立ち上がったり、教室内を動き回ったり、体を動かすことを指示しながら英語を教える方法です。

TPRは1970年にサンノゼ州立大学の心理学教授James Asher氏によって開発された第二言語教授法です。アッシャー教授は子供たちは幼児期に親からの支持を聞いて言葉を学んでいくと考えました。例えば「Pick up～」「Sit down」「Be careful」

子供は親の指示を見て聞いて、必要な動作を学びます。 アッシャー教授はまだ言葉ができない幼児でも聞いて理解することができることは言語習得の第一歩であると考えました。

このシンプルな指示単語を聞いて動作する方法は、初めて外国語を学ぶ初心者に対し有効です。 「Sit down」 という単語に対して先生が座るのをみたり、自分が座る経験をすることでその単語を結び付けることができるからです。動きと言葉の組み合わせこそが、子どもの記憶に定着し簡単に言葉を習得する近道と言えます。

英語クラスで例えると、初めてクラスに参加した子どもも最初は先生が何を言っているかわかっていなくても周りのお友達の行動を観察し真似します。先生の指示を聞いて理解して、それに応じた反応をすることで単語やフレーズの意味を理解していきます。

TPRは学習 よりも習得にフォーカス

TPRは言語を学習するというよりも言語を習得するための一つの方法です。

言語を学習するときは、文法の教科書を使ったり、フラッシュカードや単語リストなど、目標言語の正しい文法構造や正しい発音など、規則や形にこだわることが多い。

一方言語を習得するということは、日常生活の中で使用する言葉を使ったりその言葉に関する経験を通してその言葉の意味や使い方を覚えていくということです。初めて訪れた外国で買い物をしたり、現地の生活を体験しながら新しい言葉を覚え使わなければいけない状況が言語の習得です。

TPRは生徒が教室内で言語習得の経験をすることで、その行動の意味を理解し使うことでコミュニケーションに利用することができるのです。

TPRのメリット

• 年齢に関係なく楽しめる
• ストレスなく楽しく取り入れることができる
• 無意識のうちに新しい言葉を習得する
• 記憶に残りやすい

Asher教授は、生徒がストレスなく楽しく言語を習得できる方法としてTPRを開発しました。

子どもはもちろんのこと、あらゆる年齢、性別、職業、英語レベルの人に対して行うことができる指導法となっています。

生徒が講師とゲームをしながら無意識のうちに新しい言葉を習得します。英語初心者が英語を話さなきゃいけない。というプレッシャーもありません。語学を学習するときにありがちな失敗を恐れて自信を無くしてしまうようなことはなく、レッスンを楽しく記憶に残るものにするためのアプローチが組み込まれています。

ネイティブ講師オススメの体を使ったゲーム5選

1. Simon Saysの遊び方

英語圏の小学校などでも良く使われるゲームです。

SimonはみんなのリーダーなのでSimonの言うことを聞いて言われたとおりに動きましょう。

例えば、

• 「Simon says, touch your head!」
• 「Simon says, jump!」
• 「Simon says, sit down!」
• 「Simon says, stand up!」

など動詞を中心とした単語を使い「Simon says」と言われた時だけ動作をするというルールで遊びます。

「Simon says」 と最初についていなかったらその動作はしてはいけません。

シンプルだけどどこでも簡単に遊べるゲームです。

２．Your Morning Routine

朝起きてから毎朝行う行動「モーニングルーティーン」に焦点を当てたゲームです。

例えば、

• Wake up.
• Get up from your bed.
• Wash your face.
• Brush your teeth.
• Have breakfast

など一日の特定の時間帯に関しての指示をまとめます。毎日良く行われるルーティンに関する単語を習得する良い方法です。

３．Animals and Actions

動物と動作を組み合わせて、楽しい指示を出しながら遊ぶゲームです。

例えば、

• The rabbit is jumping! うさぎがジャンプしている（ジャンプしながら頭にうさぎの耳をつける）
• The elephant is stomping its feet! ぞうが足踏みしている（足踏みしながら片方の腕を鼻の前に出して、ぞうの鼻に見立てて振る）
• The bird is flying! 鳥が飛んでいる（両腕を広く伸ばして羽に見立てて鳥が空を飛んでいるように動く）
• The fish is swimming！魚がおよいでいる（右手を前に左手を後ろに出して魚が泳いでいる様子を再現）

など色々な動物の名前と動きを遊びながら楽しく覚えます。

4. The Amazing Race

アメリカのリアリティ番組がベースのゲームです。テレビ番組のように世界旅行に行く必要は無く、決められた動作をすることで、何かの課題をこなしたり指示を理解して行動するゲームです。

例えば、

• Bring me something yellow.
• Bring me a puppet.
• Arrange toy food in a line.
• Put a toy car on a table.

少し大きい子どものクラスだったらクラスをチーム分けして課題解決を競争させることもできます。

5. Action Songs 

子供たちは音楽が大好きです。アクションソングは、音楽を使ったTPRです。メロディーとリズムとアクションで記憶に残りやすく言語習得に効果的です。

ちょうど今日英語クラスで動作を取り入れた歌と遊びを行っていました。

野菜スープという歌で、歌詞に出てくる鍋や道具、野菜などをおままごとのおもちゃで用意して、野菜スープを作る工程を歌と動作と一緒に行いました。子どもたちはこのような体を動かす遊びが大好きです。

【TPR練習用動画】 Natural English より体を動かす遊びの動画紹介

最後にNatural EnglishオリジナルビデオからＴＰＲに最適な曲をご紹介します。ご自宅での英語環境づくりに取り入れてみてください。